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2008年06月 アーカイブ

2008年06月18日

わたしを離さないで を読んだ

これを読もうと思ったきっかけは、日経ビジネスオンライン、人類の未来に関する怖い話という記事を読んだことだった。

ところどころに、奇妙な言葉が埋め込まれている。「マダム」、「展示室」、「ファスナー」、「保護管」、「鉄条網」、「提供」、「回復室」といった具合で、裕福な子女教育の施設にしてはおかしな言葉が共通語として使われている。

この単語単語にはつながりがあるようには思えない。
久しぶりに、Amazonを使って本を買った。私は本屋が好きだし、手にとって確認してから購入したいほうだから。でも今回は、手元に届くまでのスピード重視。

はじめのほうは、ある程度穏やかに進んでいく。
でも、3分の1ほど読み進めると、のめり込んでいくのがわかった。
私は本を1冊読むのに1週間も2週間もかけることがざらなのに、後半半分は1日で読んでいた。
すごく、はらはらどきどきするような話ではないのだけど、話の続きが気になって仕方ない感じだった。
登場する、「提供」側の人間が、自分の運命を受け入れ、そのことで怒りや悲しみが生まれないことが通常。常識。
運命を受け入れている、というかそれは使命として、彼らではない人たちが思う、死よりも近い位置にある。
彼らの感情は私たちと同様にの生活の中で生まれている。その感情には共感できる。
それが怖さだった。誰かを恨んでも羨んでもいないことが怖いと思った。

そんで、すごく余韻が残る小説です。
私は外国の作品が感情移入できないからあんまりかと思っていたけど、ちがうものはちがうのだなと。

わたしを離さないで
わたしを離さないで
posted with amazlet at 08.06.18
カズオ イシグロ
早川書房
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